デミオン劇曲「事情ガール」



登場人物
コノハ  miomio  超美人 木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)
ニニギ       detch           にぎやかでちょっとチャラい
イワナ  detch   超不美人 石長比売(いわながひめ)
オオヤマ(二人の父)  miomio   大山祇神
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ご挨拶 コノハ「私はコノハ。事情がある次女。どんな事情なのか、
皆さんに聞いてもらいたいのです。」
ニニギ「てぃーす僕はニニギ、コノハの彼氏でーす。でも彼女どうしても結婚を
受け入れてくれません。どうしてかなあ」


ニニギ「僕はニニギ、コノハとの結婚を恐々彼女の親父さんにお願いに行ったら
反対されるどころか大賛成! そして姉も一緒にもらってくれというお願い。というか命令?そりゃあコノハの姉だから美人に決まってるけどさ、いやあ困っちゃったなあ」

2幕 どんな事情があっても


コノハ「わたしコノハ。でも私ほんとは怖いの 父と姉が・・・

姉のイワナのことを考えると震えてきちゃう」


3幕 コノハの気持ち


イワナ「あたしイワナ、ほんとはイワナガヒメつうんだけどやってらんねぇわけ・・

どいつもこいつもよぉ地獄へ落ちろ」


4幕 あたしイワナ


コノハ「ほらね、コノハこわい!! 姉があんなに恨んでるなんて・・・」

ニニギ「大丈夫僕が守ってるからねーお義父さんはどう思います?」

オオヤマ「わしは大山、どう思うもこう思うもないわ!!」


5幕 わしはオオヤマ


オオヤマ「ニニギよ、わかったか! 美しくても儚い娘と岩のような娘二人を受け入れていれば

神の命も美しく岩のごとく長く続くことになっておったのに・・・

ニニギ「ありゃ〜」

オオヤ「神の命が短くなってしまったのはお主のせいじゃ」

ニニギ「ウィーす、やっちまったなあ。ごめんてぃーす」

オオヤマ「ダメじゃこりゃ」


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mio「さて皆様楽しんでいただけましたでしょうか。これが古事記の事情ガールの

お話でした」

det「なかなかに事情のあるお話でしたね、でも事情はまだまだ続いていくらしいですよ」

   「配役はコノハことコノハナサクヤヒメ miomio!  

    オオヤマこと大山祗神 miomio! 」

mio    「ニニギことニニギノ命 detchkun!  

    イワナことイワナガヒメ detchkun! 」


楽しんでくれたかなデミオン


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古事記原文

⚫︎於是天津日高日子番能迩迩芸能命、於笠沙御前、遇麗美人。

ここに天津日高日子番能迩迩芸能(あまつひこひこほのににぎの)

命、笠沙(かささ)の御前(みさき)に、麗(うるは)しき

美人(をとめ)に遇(あ)ひたまひき。


⚫︎爾問誰女、答白之、大山津見神之女、名神阿多都比売、亦名謂木花之佐久夜毘売。

ここに「誰(た)が女(むすめ)ぞ」と問ひたまへば、答へ白ししく、

「大山津見(おほやまつみ)の神の女、名は神阿多都比売(かむあたつひめ)、

亦の名は木花(このはな)の佐久夜毘売(さくやびめ)と謂ふ」とまをしき


⚫︎又問有汝之兄弟乎、答白我姉石長比売在也。爾詔、吾欲目合汝奈何、答白僕不得白。僕父大山津見神将白。

また「汝(いまし)の兄弟(はらから)ありや」と問ひたまへば、「我が姉、石長比売(いはながひめ)

あり」と答へ白しき。ここに詔りたまひしく、「吾(あれ)汝(いまし)に

目合(まぐはひ)せむと欲(おも)ふは奈何(いか)に」とのりたまへば、

「僕(あ)は得白(えまを)さじ。僕(あ)が父大山津見神ぞ白さむ」と答へ白しき。


⚫︎故、乞遣其父大山津見神之時、大歓喜而、副其姉石長比売、令持百取机代之物奉出。

故、その父大山津見神に、乞ひに遣はしたまひし時、大(いた)く歓喜(よろこ)

びて、その姉石長比売を副(そ)へ、百取(ももとり)の机代(つくゑしろ)

の物を持たしめて、奉(たてまつ)り出(いだ)しき。


⚫︎故爾其姉者、因甚凶醜、見畏而返送、唯留其弟木花之佐久夜毘売以、一宿為婚。

故ここにその姉は甚(いと)凶醜(みにく)きによりて、見畏(みかしこ)みて返し送りて

、ただその弟(おと)木花の佐久夜毘売を留めて、一宿(ひとよ)婚(まぐはひ)したまひき。


⚫︎爾大山津見神、因返石長比売而、大恥、白送言、我之女二並立奉由者、使石長比売者、

天神御子之命、雖雪零風吹、恒如石而、常堅不動坐。

ここに大山津見神、石長比売を返したまひしによりて、大(いた)く恥ぢて、白し送りて言ひしく、

「我が女二(ふ)たり並(なら)べて立奉(たてまつり)し由(ゆゑ)は、石長比売を使はさば、

天つ神の御子の命(いのち)は、雪零(ふ)り風吹くとも、恒(つね)に石(いは)の如くに、

常(とき)はに堅(かき)はに動かずまさむ


⚫︎亦使木花之佐久夜毘売者、如木花之栄栄坐、宇気比弖貢進。此令返石長比売而、

独留木花之佐久夜毘売。故、天神御子之御寿者、木花之阿摩比能微坐。

また木花の佐久夜毘売を使はさば、木(こ)の花の栄ゆるが如(ごと)栄えまさむと

誓(うけ)ひて貢進(たてまつ)りき。かくて石長比売を返さしめて、

ひとり木花の佐久夜毘売を留めたまひき、故、天つ神の御子の御寿(みいのち)

は、木の花のあまひのみまさむ」といひき。


⚫︎故、是以至于今、天皇命等之御命不長也。

故、ここをもちて今に至るまで、天皇命(すめらみこと)等(たち)の

御命(みいのち)長くまさざるなり。